8月18日『マンマ・ミーア!』ソワレ 嫌いじゃない。でも…
先週末の博多遠征、メインは宝塚でした。
当初は18日マチソワ→19日マチネ…の3連荘にしようかと思いましたが、こんな時でもないと『マンマ・ミーア!』観ないよな…と6月下旬にチケットを押さえました。
結果。1階センター中ほどの席が取れました。
…なぜ1ヶ月半前でこの席が取れる?大丈夫か、福岡…。
帰りにラーメンスタジアムでラーメン食べて帰るか!…のノリでした。
しかし観に行ってみれば、現在の四季の構造問題を垣間見た気分になりました。
以下、好きな演目は『マンマ・ミーア!』…とおっしゃる方には大変辛口の感想かと存じます。あらかじめお断りしておきます。
今回観ての率直な感想。
キャスト単独、あるいは場面で見れば前回よりウケた箇所は沢山あった。
ソフィの谷口さん、本当に初見だが声がキレイなのと、この顔ぶれの中で一番リアリティのある人間なのが良かった。
八重沢さんのターニャ、…素晴らしい!この手の役をやったら日本一ですね。
って言うか、八重沢さんのやった役の中で一番好き。
若造のペッパーが「まいっちんぐ」(死語)なのも無理はない。
二幕目の「ママは知ってるの」なんか最高ですね。
八重沢さんは歌があまりお上手でないという認識があったのだけど、この曲に限ってはノープロブレム!でした。
その若造ペッパーは、四季のミスター顔芸(私だけ)鎌滝さん。ターニャにいいようにあしらわれて悶えている姿がこれまたいいですね(爆)。
…おー、川口さんお久しぶりですね。…あ、『解ってたまるか!』で観たか。
ここのカンパニーも夢醒めに負けず劣らず知らない人ばかりなので、観たことある人が出ているとホッとする。
さてパパ3人の登場。
…明戸さん違和感なさすぎ!歌もこっちの方が安心して聴いていられる。
してみると、アンナスはやっぱり「つなぎ」か…(殴)。
松浦さんは前回観た時よりもトシをとっていて、やっとビルらしくなってきた。
それに対して。サムの渡辺さん。
やっぱりサムよりスカイの方が似合いそうな若さだ。
まずこれだけでサムとしてどうなんだろうと思うが、これはある意味ご本人の責任ではないのでいいとして。
根っからの四季育ちではないのにものすごい開口調…。
何言ってるかわからないよりはマシだから、これもいいとして。
どこかの曲でいきなり歌いだしの音をはずしていたのはどうかと。
東京の時は観てないので覚えてないが、大阪では結構サムで出ていたはずなのにそれはないでしょう。以降、安心して歌を聴けなかったのはこの人だけでした。
早水さんのドナ。こちらも前回観ている。
前回の感想が「クラシック畑の人がポップスを歌うとこうなるのか」だった。つまりどちらかと言えば好意的な感想。
しかしねえ…、今回は「この歌い方イヤ!」と耳につく曲がいくつかあった。
これが「ソング&ダンス」だったら自分流に歌うのもご愛敬。
ドナの年齢設定上、まったくの新人をキャスティングするわけにもいかないだろうから、多少歌い方にクセが出るのもしょうがないだろう。
でも「Mamma Mia」とか「S.O.S」とかアップテンポの曲を、あんなにこぶしがまわった歌い方をされるのはたまりません。
グリザベラやマコ母などたっぷり聴かせるタイプの曲を歌わせたら、四季どころか日本のミュージカル界では早水さんは一二を争う人だと思う。
さらに舞台の早水さんを観て、自分なりに消化されているのはとてもよくわかる。「女手一つで娘を育てた」女ということもとてもよくわかる。
そんな人でも、典型的なポップスの曲をあんな風に歌われるのは私は嫌。
四季の芝居を観る時はその時のキャストを楽しむように心がけているが、「Mamma Mia」「S.O.S」については早水さんでない人で聴きたかった。
一般的には評判が高いらしいお二人に対してこんな辛口感想、個人的な好みと言ってしまえばそれまででしょう。
しかし『マンマ・ミーア!』はテーマ性よりも、「アバの曲を使う」という企画性が前提のミュージカルだと痛烈に感じた。
全編アバの曲を使うから…という理由でマンマを観る人はかなりいると思う。
でも日本でやるミュージカルの常で、全編日本語で歌われる。
実際私の会社の人にかいつまんで『マンマ・ミーア!』の説明をすると、もろその世代の方は「え、日本語なの?じゃ観たくない」という人が大半だった。
この言葉を複数の人から聴いて、200字コメントはいいことしか載せてないと本当に実感しました。
『マンマ・ミーア!』を四季で上演する目的がファン層を開拓することであるならば、日本語であろうが、まずオリジナルの雰囲気を損なわずに歌える役者を揃えないといけないと思う。
某御大が「役者よりも脚本の出来」(要約)と某番組で語ったそうだが、マンマみたいな企画性の強い芝居ほど、役者を選ばないといけないと思う。
サムが芝さんか荒川さんに変わったら、絶対当日券の残り方が違うと思うがどうだろう。
個人的に今回も思ったのは、
カテコの「Dancing Queen」ぐらいはオリジナル(英語)で歌いませんか?ということ。
そんなに難しい英語使ってないんだからさ…。
さらに今回、せっかく特別カテコがあったにも関わらず途中で退場してしまいました。
自分はそんな気分じゃなかったのに、スタンディングしないと許されない雰囲気なのがいたたまれなくて…。
『マンマ・ミーア!』を東京でやることは当分ないだろう。
だからこそ役者で観る観ないを決めようと思った。
そしてカテコで、一緒に踊れる日が来ることを祈りたいと思う。
当初は18日マチソワ→19日マチネ…の3連荘にしようかと思いましたが、こんな時でもないと『マンマ・ミーア!』観ないよな…と6月下旬にチケットを押さえました。
結果。1階センター中ほどの席が取れました。
…なぜ1ヶ月半前でこの席が取れる?大丈夫か、福岡…。
帰りにラーメンスタジアムでラーメン食べて帰るか!…のノリでした。
しかし観に行ってみれば、現在の四季の構造問題を垣間見た気分になりました。
以下、好きな演目は『マンマ・ミーア!』…とおっしゃる方には大変辛口の感想かと存じます。あらかじめお断りしておきます。
今回観ての率直な感想。
キャスト単独、あるいは場面で見れば前回よりウケた箇所は沢山あった。
ソフィの谷口さん、本当に初見だが声がキレイなのと、この顔ぶれの中で一番リアリティのある人間なのが良かった。
八重沢さんのターニャ、…素晴らしい!この手の役をやったら日本一ですね。
って言うか、八重沢さんのやった役の中で一番好き。
若造のペッパーが「まいっちんぐ」(死語)なのも無理はない。
二幕目の「ママは知ってるの」なんか最高ですね。
八重沢さんは歌があまりお上手でないという認識があったのだけど、この曲に限ってはノープロブレム!でした。
その若造ペッパーは、四季のミスター顔芸(私だけ)鎌滝さん。ターニャにいいようにあしらわれて悶えている姿がこれまたいいですね(爆)。
…おー、川口さんお久しぶりですね。…あ、『解ってたまるか!』で観たか。
ここのカンパニーも夢醒めに負けず劣らず知らない人ばかりなので、観たことある人が出ているとホッとする。
さてパパ3人の登場。
…明戸さん違和感なさすぎ!歌もこっちの方が安心して聴いていられる。
してみると、アンナスはやっぱり「つなぎ」か…(殴)。
松浦さんは前回観た時よりもトシをとっていて、やっとビルらしくなってきた。
それに対して。サムの渡辺さん。
やっぱりサムよりスカイの方が似合いそうな若さだ。
まずこれだけでサムとしてどうなんだろうと思うが、これはある意味ご本人の責任ではないのでいいとして。
根っからの四季育ちではないのにものすごい開口調…。
何言ってるかわからないよりはマシだから、これもいいとして。
どこかの曲でいきなり歌いだしの音をはずしていたのはどうかと。
東京の時は観てないので覚えてないが、大阪では結構サムで出ていたはずなのにそれはないでしょう。以降、安心して歌を聴けなかったのはこの人だけでした。
早水さんのドナ。こちらも前回観ている。
前回の感想が「クラシック畑の人がポップスを歌うとこうなるのか」だった。つまりどちらかと言えば好意的な感想。
しかしねえ…、今回は「この歌い方イヤ!」と耳につく曲がいくつかあった。
これが「ソング&ダンス」だったら自分流に歌うのもご愛敬。
ドナの年齢設定上、まったくの新人をキャスティングするわけにもいかないだろうから、多少歌い方にクセが出るのもしょうがないだろう。
でも「Mamma Mia」とか「S.O.S」とかアップテンポの曲を、あんなにこぶしがまわった歌い方をされるのはたまりません。
グリザベラやマコ母などたっぷり聴かせるタイプの曲を歌わせたら、四季どころか日本のミュージカル界では早水さんは一二を争う人だと思う。
さらに舞台の早水さんを観て、自分なりに消化されているのはとてもよくわかる。「女手一つで娘を育てた」女ということもとてもよくわかる。
そんな人でも、典型的なポップスの曲をあんな風に歌われるのは私は嫌。
四季の芝居を観る時はその時のキャストを楽しむように心がけているが、「Mamma Mia」「S.O.S」については早水さんでない人で聴きたかった。
一般的には評判が高いらしいお二人に対してこんな辛口感想、個人的な好みと言ってしまえばそれまででしょう。
しかし『マンマ・ミーア!』はテーマ性よりも、「アバの曲を使う」という企画性が前提のミュージカルだと痛烈に感じた。
全編アバの曲を使うから…という理由でマンマを観る人はかなりいると思う。
でも日本でやるミュージカルの常で、全編日本語で歌われる。
実際私の会社の人にかいつまんで『マンマ・ミーア!』の説明をすると、もろその世代の方は「え、日本語なの?じゃ観たくない」という人が大半だった。
この言葉を複数の人から聴いて、200字コメントはいいことしか載せてないと本当に実感しました。
『マンマ・ミーア!』を四季で上演する目的がファン層を開拓することであるならば、日本語であろうが、まずオリジナルの雰囲気を損なわずに歌える役者を揃えないといけないと思う。
某御大が「役者よりも脚本の出来」(要約)と某番組で語ったそうだが、マンマみたいな企画性の強い芝居ほど、役者を選ばないといけないと思う。
サムが芝さんか荒川さんに変わったら、絶対当日券の残り方が違うと思うがどうだろう。
個人的に今回も思ったのは、
カテコの「Dancing Queen」ぐらいはオリジナル(英語)で歌いませんか?ということ。
そんなに難しい英語使ってないんだからさ…。
さらに今回、せっかく特別カテコがあったにも関わらず途中で退場してしまいました。
自分はそんな気分じゃなかったのに、スタンディングしないと許されない雰囲気なのがいたたまれなくて…。
『マンマ・ミーア!』を東京でやることは当分ないだろう。
だからこそ役者で観る観ないを決めようと思った。
そしてカテコで、一緒に踊れる日が来ることを祈りたいと思う。
by piramasa
| 2007-08-22 02:05
| 芝居感想