7月6日『美女と野獣』静岡公演初日感想② 「女の子」に戻りたい
さて佐野さんのお言葉ではないが、私もBB観劇は2年半ぶり。
前回の感想は「心のままに」語ったら大変なことに…。
今回はもうちょっと簡潔に参ります。
その前に秋山さんのタンス夫人について一言。
秋山さん、アレは地でやられてますね?
だってあんな楽しそうな秋山さんを観るのは初めてなんですもの(笑)。
まあマダム・ジリーは笑う箇所ほとんどないしねえ。…反動(笑)?
今回の観劇では、なんだかんだ言いながらも四季のいいところを観た気がしました。
一番そう思うのは、やはりアンサンブルでの動きがメインになるところ。
まずガストン酒場でのマグカップダンス。
ガストンルフウどころか、アンサンブルさん1人交替しただけでもリハーサルに時間を割きそうな場面だよなあと思います。
いや~久々に観たら、…やっぱりスゴイよこの場面!
フィニッシュ直後の拍手がどれだけ凄かったか、お聞かせしたいぐらいです。
「Be Our Guest」に至っちゃ、曲が終わる前に拍手が起きました。
BB初日のレポの補足をしますと、シャンパンが飛び出した瞬間、先に歓声があがって、それから拍手が起きた…と言うのが正しいです。
私自身は曲が終わってから拍手する性質なのですが、
「Be Our Guest」は例外!
何よりこの場面を観ると、「BB観たなあ!」って気になります。
もちろん個人技も見逃しちゃいません。
観たことがある人のことを言うと。
今回一気に、ビースト最年長になってしまわれた(汗)佐野さん。
ビーストの着ぐるみの重さはなんと20kg!だそうで。
ところが劇中の佐野さんの動きはとても軽やかで、知らない人が観たらあれが20kgもあるなんて信じないだろうなあと思うぐらいでした。
確信しましたよ。
ビーストはファントムと並んで、いやファントム以上に助走期間が必要な役だと。
「この役やるなら、初役でなくとも1ヶ月は準備が必要」
そんなステータスの役は結構あるはずだけどなあ、…と思うのは私だけではないでしょう。
閑話休題。
佐野さんは全般的にコミカルになり、かわいらしくなったと思います。
個人的ツボは、ベルに食事を持ってきた時の「ベルーッ」の声。
ちょっと狩●英孝入ってる?…と思ったのはワタシだけでしょうね、ハイ。
お城の中を案内してもらうベルが「彼さえいなければ!」としゃべったのを聞いて、
「しょぼーん」としちゃうビーストがいじらしくってねえ。
と年甲斐もなくときめいていたら、
私の前の列に座っていた小学生ぐらいの女の子が、「かわいそう~」とつぶやいていました。
目から鱗が落ちました。
私は展開がわかっているから「いじらしい」という感想を持ちますが、
知らなければ「ビーストがかわいそう」と思うよなあ。
それだって、ビーストが一生懸命ベルに歩み寄ろうとする気持ちがあるからこそ。
そんな気持ちを感じ取った女の子の感性と、
そんなビーストの微妙な感情の揺れ動きを表現した佐野さん。
正に客と役者のコラボレーション、感動しました。
田島さんのガストン。
語弊を恐れずに書きます。歌うまくなりましたね。
…いえね、京都福岡で観た時は高音部分が危なっかしい印象があったのです。
もっとも福岡までは、ほとんどガストンしかやられていませんでしたから無理もありません。
今回はガスにピラトとテナーの大役を経てきたのが、確実にいい方向に作用しています。
四季を観続けて良かったなあと、しみじみ思います。
初見の方のことを書きます。
有永さんのバベット。
第一印象、「ツンデレ」なバベット。
これを書くと偏見と思われるかもしれませんが、
宝塚にいたことがある人だと言うことがよくわかるバベットでした。
だってやっぱり静止した時の姿はキレイですし、「Be Our Guest」でルミエールとタンゴを踊るところなんて、ダンサー百々ルミを上回る足捌きがブラヴァ!でしたもの。
ちょっと点が辛くなってしまうのは、ミセスポットの竹原さん。
竹原さんは去年の『夢醒め』マコ母で観ていました。
確か静岡で初めてミセスポット…ですね?
申し訳ありません、かなりいっぱいな様子が手に取るように伝わってきました。
個人的には、「これでも食らえ、クズ野郎!」の勢いが弱かったのが残念です。←そこかい!
初日だから…ということであればいいのですが。
多少点が辛い部分があっても、
ビーストが王子に戻るところは感涙ものです。
今回初めて気がついたのですが、ここって拍手する場面だったんですね。
ワタクシ的にはここは泣く場面なのです。
「あの若い男の人は誰?」と問う青羽コッグスさんに、
「アナタ、「あの若い男の人」よりお若いんでなくて?」と突っ込んだのはお約束と言うことで(笑)。
「あの若い男の人」は、
今回もあの王子ヅラが遠目でも似合っていなかったのもお約束と言うことで(苦笑)。
カーテンコール。
「今宵逢う人皆美しき」と詠んだ歌人はどなただったか。
アンサンブルからプリンシパルまで、出てくる人皆がとてもいい表情なのを見てそんなことを思い出しました。
盛装した坂本さんは、それはもう華やかなオーラをまとっていらっしゃいました。
今までの積み重ねがこの舞台で一気に花咲いた、そんな印象を受けました。
佐野さんの表情の和やかさは、…前述のとおりです。
正確に言うと客席を見て初めて表情が緩んだ…、そんな感じ。
『異国の丘』初日カテコの荒川さんの表情と、相通ずるものがありました。
どんなに手の内に入れた役であっても、初日に登場する役者としては、カテコまでは本当に気が抜けないんだろうなあ。
そんなことを思いました。
カテコ3回目か4回目で1階客席は(ほぼ)オールスタンディング。
四季のカテコでこんなの初めて経験しました。
それは純粋に感動した!という賛辞から、やっと静岡で、もしくは東(日本)でBBを観られた!と言う感動まで、あらゆる意味で静岡で『美女と野獣』を観られることを楽しみにしていた人が多かったと言うことなのでしょう。
…私、こんな時にふさわしい言葉を知っています。
「この日が来るのを信じていたよ」…なんてな。(演目違い)
暑い盛りのロングラン公演、無事に終わることを心よりお祈りいたします。
さーて、次はいつ行こうかな!
追記。
帰りがけ、「(初日)パーティー会場へのバスはこちら」というプラカードを持った劇団スタッフの方の姿を見て、「知らん顔をして乗り込んでも大丈夫かなあ?」と思う四季ファンは何人いたことやら・・・。
前回の感想は「心のままに」語ったら大変なことに…。
今回はもうちょっと簡潔に参ります。
その前に秋山さんのタンス夫人について一言。
秋山さん、アレは地でやられてますね?
だってあんな楽しそうな秋山さんを観るのは初めてなんですもの(笑)。
まあマダム・ジリーは笑う箇所ほとんどないしねえ。…反動(笑)?
今回の観劇では、なんだかんだ言いながらも四季のいいところを観た気がしました。
一番そう思うのは、やはりアンサンブルでの動きがメインになるところ。
まずガストン酒場でのマグカップダンス。
ガストンルフウどころか、アンサンブルさん1人交替しただけでもリハーサルに時間を割きそうな場面だよなあと思います。
いや~久々に観たら、…やっぱりスゴイよこの場面!
フィニッシュ直後の拍手がどれだけ凄かったか、お聞かせしたいぐらいです。
「Be Our Guest」に至っちゃ、曲が終わる前に拍手が起きました。
BB初日のレポの補足をしますと、シャンパンが飛び出した瞬間、先に歓声があがって、それから拍手が起きた…と言うのが正しいです。
私自身は曲が終わってから拍手する性質なのですが、
「Be Our Guest」は例外!
何よりこの場面を観ると、「BB観たなあ!」って気になります。
もちろん個人技も見逃しちゃいません。
観たことがある人のことを言うと。
今回一気に、ビースト最年長になってしまわれた(汗)佐野さん。
ビーストの着ぐるみの重さはなんと20kg!だそうで。
ところが劇中の佐野さんの動きはとても軽やかで、知らない人が観たらあれが20kgもあるなんて信じないだろうなあと思うぐらいでした。
確信しましたよ。
ビーストはファントムと並んで、いやファントム以上に助走期間が必要な役だと。
「この役やるなら、初役でなくとも1ヶ月は準備が必要」
そんなステータスの役は結構あるはずだけどなあ、…と思うのは私だけではないでしょう。
閑話休題。
佐野さんは全般的にコミカルになり、かわいらしくなったと思います。
個人的ツボは、ベルに食事を持ってきた時の「ベルーッ」の声。
ちょっと狩●英孝入ってる?…と思ったのはワタシだけでしょうね、ハイ。
お城の中を案内してもらうベルが「彼さえいなければ!」としゃべったのを聞いて、
「しょぼーん」としちゃうビーストがいじらしくってねえ。
と年甲斐もなくときめいていたら、
私の前の列に座っていた小学生ぐらいの女の子が、「かわいそう~」とつぶやいていました。
目から鱗が落ちました。
私は展開がわかっているから「いじらしい」という感想を持ちますが、
知らなければ「ビーストがかわいそう」と思うよなあ。
それだって、ビーストが一生懸命ベルに歩み寄ろうとする気持ちがあるからこそ。
そんな気持ちを感じ取った女の子の感性と、
そんなビーストの微妙な感情の揺れ動きを表現した佐野さん。
正に客と役者のコラボレーション、感動しました。
田島さんのガストン。
語弊を恐れずに書きます。歌うまくなりましたね。
…いえね、京都福岡で観た時は高音部分が危なっかしい印象があったのです。
もっとも福岡までは、ほとんどガストンしかやられていませんでしたから無理もありません。
今回はガスにピラトとテナーの大役を経てきたのが、確実にいい方向に作用しています。
四季を観続けて良かったなあと、しみじみ思います。
初見の方のことを書きます。
有永さんのバベット。
第一印象、「ツンデレ」なバベット。
これを書くと偏見と思われるかもしれませんが、
宝塚にいたことがある人だと言うことがよくわかるバベットでした。
だってやっぱり静止した時の姿はキレイですし、「Be Our Guest」でルミエールとタンゴを踊るところなんて、ダンサー百々ルミを上回る足捌きがブラヴァ!でしたもの。
ちょっと点が辛くなってしまうのは、ミセスポットの竹原さん。
竹原さんは去年の『夢醒め』マコ母で観ていました。
確か静岡で初めてミセスポット…ですね?
申し訳ありません、かなりいっぱいな様子が手に取るように伝わってきました。
個人的には、「これでも食らえ、クズ野郎!」の勢いが弱かったのが残念です。←そこかい!
初日だから…ということであればいいのですが。
多少点が辛い部分があっても、
ビーストが王子に戻るところは感涙ものです。
今回初めて気がついたのですが、ここって拍手する場面だったんですね。
ワタクシ的にはここは泣く場面なのです。
「あの若い男の人は誰?」と問う青羽コッグスさんに、
「アナタ、「あの若い男の人」よりお若いんでなくて?」と突っ込んだのはお約束と言うことで(笑)。
「あの若い男の人」は、
今回もあの王子ヅラが遠目でも似合っていなかったのもお約束と言うことで(苦笑)。
カーテンコール。
「今宵逢う人皆美しき」と詠んだ歌人はどなただったか。
アンサンブルからプリンシパルまで、出てくる人皆がとてもいい表情なのを見てそんなことを思い出しました。
盛装した坂本さんは、それはもう華やかなオーラをまとっていらっしゃいました。
今までの積み重ねがこの舞台で一気に花咲いた、そんな印象を受けました。
佐野さんの表情の和やかさは、…前述のとおりです。
正確に言うと客席を見て初めて表情が緩んだ…、そんな感じ。
『異国の丘』初日カテコの荒川さんの表情と、相通ずるものがありました。
どんなに手の内に入れた役であっても、初日に登場する役者としては、カテコまでは本当に気が抜けないんだろうなあ。
そんなことを思いました。
カテコ3回目か4回目で1階客席は(ほぼ)オールスタンディング。
四季のカテコでこんなの初めて経験しました。
それは純粋に感動した!という賛辞から、やっと静岡で、もしくは東(日本)でBBを観られた!と言う感動まで、あらゆる意味で静岡で『美女と野獣』を観られることを楽しみにしていた人が多かったと言うことなのでしょう。
…私、こんな時にふさわしい言葉を知っています。
「この日が来るのを信じていたよ」…なんてな。(演目違い)
暑い盛りのロングラン公演、無事に終わることを心よりお祈りいたします。
さーて、次はいつ行こうかな!
追記。
帰りがけ、「(初日)パーティー会場へのバスはこちら」というプラカードを持った劇団スタッフの方の姿を見て、「知らん顔をして乗り込んでも大丈夫かなあ?」と思う四季ファンは何人いたことやら・・・。
by piramasa
| 2008-07-12 00:54
| 芝居感想