1月11日宙組『カサブランカ』感想 そんな昔のことは覚えていない(うそ)
今更ながら宙組『カサブランカ』の感想をば。
なにせ「昨日」のことを「昔」と言い放つ方が主人公ですから(笑)恐縮です。
去年6月まで宝塚の中で宙組に一番ご縁がなかったのに、
気がつけば11日『カサブランカ』で既に宙組観劇3回目となりました。
『薔薇に降る雨』が個人的にツボだったのもありますが、
『逆転裁判2』を観ることができて、そこで名前と顔が一致するジェンヌさんが増えたのがなんと言っても大きかったと今にして思います。
ああいう小規模人数での公演って、顔と名前を覚える意味でも観ておくもんですねえ。
そして新トップを他の組からお迎え。
ヅカ観劇歴浅い私としては、トップが組替えでやってくるのってファンの心情的に大丈夫なのかなあと大きなお世話なことを思ったのです。
しかしこの日観て唸りました。
お二人ともずっと前から宙組にいたかのように違和感がないのが凄い。
宙組の懐の広さが成せる業とも言えるかもしれません。
さて本題。
例によって映画の『カサブランカ』は観ておりません。
ゆえに持っている知識は、
かの名台詞「君の瞳に乾杯」と「As Time Goes By」が挿入歌として使われていることぐらい。
しかしさすがは小池先生。
オリジナルを観たことがなくても充分楽しめました。
プラス、これは映画より舞台の方がハマるだろうと思える場面までありましたから。
ボソッと言っちゃうと、まとめ方はスカピンよりこちらの方が私は好みだなあ…。
まずは新トップお二人の感想。
一番最初に『カサブランカ』のスチールを観た時に抱いた感想は
「ゆうひさんってこんなにカッコよかったっけ?」というファンの方には大変失礼なものでした。
私のイメージは「霞を食べて生きていそうな飄々とした人」でしたの。
しかし一幕目冒頭、スーツにトレンチコートにソフト帽でせり上がってこられちゃあたまりませんよ、姉さん(誰?)。
あの時の感覚を言葉にせよと言われたなら、
ゆうひさんが今まで男役として培ってきたものが身体からにじみ出ていた、とでも申し上げましょう。
それは身のこなし台詞のしゃべり方から、スーツジャケットコートの着こなしに至るまで。
もちろん観ている最中はそんな気の利いた表現は思い浮かびませんから、
オペラグラスでリックをガン見しながら「凄い!」と心の中で連呼するのみ。
ちなみに私、オペラグラスをあまり使わない性質です。初見ならなおさら。
あと印象に残ったところは、ゆうひさんは表情が見えない時の芝居も凄かった。
いや、「芝居」という表現は妥当ではないかもしれません。
たとえば大時計前でイルザの手紙を読んだ後。
この日の私の席からはリックの表情はソフト帽のつばに隠れて見えなかったのに、
彼が心に受けた衝撃は身体全体から痛いほど伝わってきました。
他にもそんな場面があるのですが、それは次回の感想で書きたおすことにします(笑)。
対してイルザ。
ああ言う状況下では無理からぬこととは言え、よくよく考えると支離滅裂なヒロインだなあと言うのが率直な感想です。
しかしそこは「憑依系」すみ花ちゃん、観ている間は支離滅裂さを感じさせないのがさすがです。
残念なのはイルザにはリックのようなしどころがあまりないのと、
それを埋めるだけの存在感が思ったほどなかったことでしょうか。
こればっかりは経験を積まないと…だしねえ。
しかしまあ、舞台がこの二人だけになると目が離せないったらありゃしません。
名コンビ誕生…だと、個人的に思いました。
他、印象に残ったのは。
集団になった時の宙組は、星組とは違った迫力があるなあと思いました。
決して宙組にデカい生徒さんが集まっているから…と言うワケではありません。
とりわけ二幕目冒頭、「我々は生きている」は素晴らしかった!
1回観ただけメロディを覚えられる曲なんてそうそうないでしょう。
加えてとむさんの暑さ…いや熱さ、時の勢力に敢然と立ち向かうリーダーの姿がそこにありました。
次観たら、私絶対ここで泣くな(断言)。
そしてリックのカフェで「ラインの守り」と「ラ・マルセイエーズ」が歌われるところ。
映画を観たことがないくせに、この場面のあの迫力は舞台でないと出せないだろうと言い切ってみます。
さらに後ろからリックがその光景を眺めているのが皮肉っちゃあ皮肉で、面白い。
ルノー大尉、面白い役ですね。
私が男役になれたなら、リックやラズロよりルノーをやってみたいです。
なにせ自分で自分のことを「汚職警官」とか言っちゃうくせに、最後はリックを見逃しちゃうんだから。
前回観た時みっちゃんには「芸達者」のイメージを持ったのですが、
その芸達者ぶりが遺憾なく発揮されていたと思います。
これで歌う場面がもっと多ければ良かったのになー。
他にも書きたいことは山ほどありますが、次回観劇の感想の時に持ち越します。
まずは新年早々いいものが観られて余は満足じゃ(笑)。
おまけ。
フィナーレのパレードでともちんとまさこちゃんが隣同士なのを観て、
「大きいことはいいことだ」とワケのわからないことを考えたのはワタシ。
なにせ「昨日」のことを「昔」と言い放つ方が主人公ですから(笑)恐縮です。
去年6月まで宝塚の中で宙組に一番ご縁がなかったのに、
気がつけば11日『カサブランカ』で既に宙組観劇3回目となりました。
『薔薇に降る雨』が個人的にツボだったのもありますが、
『逆転裁判2』を観ることができて、そこで名前と顔が一致するジェンヌさんが増えたのがなんと言っても大きかったと今にして思います。
ああいう小規模人数での公演って、顔と名前を覚える意味でも観ておくもんですねえ。
そして新トップを他の組からお迎え。
ヅカ観劇歴浅い私としては、トップが組替えでやってくるのってファンの心情的に大丈夫なのかなあと大きなお世話なことを思ったのです。
しかしこの日観て唸りました。
お二人ともずっと前から宙組にいたかのように違和感がないのが凄い。
宙組の懐の広さが成せる業とも言えるかもしれません。
さて本題。
例によって映画の『カサブランカ』は観ておりません。
ゆえに持っている知識は、
かの名台詞「君の瞳に乾杯」と「As Time Goes By」が挿入歌として使われていることぐらい。
しかしさすがは小池先生。
オリジナルを観たことがなくても充分楽しめました。
プラス、これは映画より舞台の方がハマるだろうと思える場面までありましたから。
ボソッと言っちゃうと、まとめ方はスカピンよりこちらの方が私は好みだなあ…。
まずは新トップお二人の感想。
一番最初に『カサブランカ』のスチールを観た時に抱いた感想は
「ゆうひさんってこんなにカッコよかったっけ?」というファンの方には大変失礼なものでした。
私のイメージは「霞を食べて生きていそうな飄々とした人」でしたの。
しかし一幕目冒頭、スーツにトレンチコートにソフト帽でせり上がってこられちゃあたまりませんよ、姉さん(誰?)。
あの時の感覚を言葉にせよと言われたなら、
ゆうひさんが今まで男役として培ってきたものが身体からにじみ出ていた、とでも申し上げましょう。
それは身のこなし台詞のしゃべり方から、スーツジャケットコートの着こなしに至るまで。
もちろん観ている最中はそんな気の利いた表現は思い浮かびませんから、
オペラグラスでリックをガン見しながら「凄い!」と心の中で連呼するのみ。
ちなみに私、オペラグラスをあまり使わない性質です。初見ならなおさら。
あと印象に残ったところは、ゆうひさんは表情が見えない時の芝居も凄かった。
いや、「芝居」という表現は妥当ではないかもしれません。
たとえば大時計前でイルザの手紙を読んだ後。
この日の私の席からはリックの表情はソフト帽のつばに隠れて見えなかったのに、
彼が心に受けた衝撃は身体全体から痛いほど伝わってきました。
他にもそんな場面があるのですが、それは次回の感想で書きたおすことにします(笑)。
対してイルザ。
ああ言う状況下では無理からぬこととは言え、よくよく考えると支離滅裂なヒロインだなあと言うのが率直な感想です。
しかしそこは「憑依系」すみ花ちゃん、観ている間は支離滅裂さを感じさせないのがさすがです。
残念なのはイルザにはリックのようなしどころがあまりないのと、
それを埋めるだけの存在感が思ったほどなかったことでしょうか。
こればっかりは経験を積まないと…だしねえ。
しかしまあ、舞台がこの二人だけになると目が離せないったらありゃしません。
名コンビ誕生…だと、個人的に思いました。
他、印象に残ったのは。
集団になった時の宙組は、星組とは違った迫力があるなあと思いました。
決して宙組にデカい生徒さんが集まっているから…と言うワケではありません。
とりわけ二幕目冒頭、「我々は生きている」は素晴らしかった!
1回観ただけメロディを覚えられる曲なんてそうそうないでしょう。
加えてとむさんの暑さ…いや熱さ、時の勢力に敢然と立ち向かうリーダーの姿がそこにありました。
次観たら、私絶対ここで泣くな(断言)。
そしてリックのカフェで「ラインの守り」と「ラ・マルセイエーズ」が歌われるところ。
映画を観たことがないくせに、この場面のあの迫力は舞台でないと出せないだろうと言い切ってみます。
さらに後ろからリックがその光景を眺めているのが皮肉っちゃあ皮肉で、面白い。
ルノー大尉、面白い役ですね。
私が男役になれたなら、リックやラズロよりルノーをやってみたいです。
なにせ自分で自分のことを「汚職警官」とか言っちゃうくせに、最後はリックを見逃しちゃうんだから。
前回観た時みっちゃんには「芸達者」のイメージを持ったのですが、
その芸達者ぶりが遺憾なく発揮されていたと思います。
これで歌う場面がもっと多ければ良かったのになー。
他にも書きたいことは山ほどありますが、次回観劇の感想の時に持ち越します。
まずは新年早々いいものが観られて余は満足じゃ(笑)。
おまけ。
フィナーレのパレードでともちんとまさこちゃんが隣同士なのを観て、
「大きいことはいいことだ」とワケのわからないことを考えたのはワタシ。
by piramasa
| 2010-01-22 23:32
| 芝居感想