十ウン年は一昔
歌舞伎座の正月興行の演目が決まった。
…播磨屋が俊寛と「金閣寺」の東吉やるんですって。高砂屋が富樫と狩野之介やるんですって。それから勘三郎が「鏡獅子」と喜撰。正月だなあ。そして修羅場だなあ(笑)。
それよりも個人的には夜の部の「切られお富」にグッときた。この演目自体、上演されるのはかなり久しぶりだと思う。そして私自身、「切られお富」にものすごく思い入れがある。
何故ならば十ウン年前に初めて観た歌舞伎の演目の一つが「切られお富」で、いわゆるタイトルロールが私の永遠のごひいき役者、九代目宗十郎だったからである。「源治店」よりもこっちを先に観たので、当然書替の趣向なんてわかりゃしない。ただただ「スゴーイ」と見惚れていた。芯が強くて、愛嬌があって、この人本当に男なの?と考える隙も与えないくらい自然だった。初めて観た女形が紀伊国屋だったのは幸運だったと思う。
その半年後に猿之助がやって以来、「切られお富」を観た、または上演されていると言う認識がない。いわゆる「悪婆」の役どころ、かなり役者を選ぶ役なのでやるなら勘三郎がいいかなあと思っていたが。…ああ、福助がやるのね。昔は声がキンキンしすぎて苦手だったのです。でもある時を境に苦手意識がさっぱりとなくなったので、今はむしろとても楽しみ。もうやる人、やろうとする人が出ないかと思っていた。請けてくれた福助丈の心意気に感謝。
しかし参った。播磨屋が俊寛って配役を目にした時点で観に行く気満々なのに、夜の部の切で「切られお富」がかかるなんて。あ、今頃気がついた。来年1月は紀伊国屋の七回忌だ。…そう言うこと?ならば尚更観に行かないと。
…播磨屋が俊寛と「金閣寺」の東吉やるんですって。高砂屋が富樫と狩野之介やるんですって。それから勘三郎が「鏡獅子」と喜撰。正月だなあ。そして修羅場だなあ(笑)。
それよりも個人的には夜の部の「切られお富」にグッときた。この演目自体、上演されるのはかなり久しぶりだと思う。そして私自身、「切られお富」にものすごく思い入れがある。
何故ならば十ウン年前に初めて観た歌舞伎の演目の一つが「切られお富」で、いわゆるタイトルロールが私の永遠のごひいき役者、九代目宗十郎だったからである。「源治店」よりもこっちを先に観たので、当然書替の趣向なんてわかりゃしない。ただただ「スゴーイ」と見惚れていた。芯が強くて、愛嬌があって、この人本当に男なの?と考える隙も与えないくらい自然だった。初めて観た女形が紀伊国屋だったのは幸運だったと思う。
その半年後に猿之助がやって以来、「切られお富」を観た、または上演されていると言う認識がない。いわゆる「悪婆」の役どころ、かなり役者を選ぶ役なのでやるなら勘三郎がいいかなあと思っていたが。…ああ、福助がやるのね。昔は声がキンキンしすぎて苦手だったのです。でもある時を境に苦手意識がさっぱりとなくなったので、今はむしろとても楽しみ。もうやる人、やろうとする人が出ないかと思っていた。請けてくれた福助丈の心意気に感謝。
しかし参った。播磨屋が俊寛って配役を目にした時点で観に行く気満々なのに、夜の部の切で「切られお富」がかかるなんて。あ、今頃気がついた。来年1月は紀伊国屋の七回忌だ。…そう言うこと?ならば尚更観に行かないと。
by piramasa
| 2006-11-10 21:37
| 芝居雑記